2012年5月10日木曜日

昨日の相場の考え方

昨日は17時以降にサポートとしていた79.70円のラインを割りました。その前後のトレードの仕方について具体的に説明したいと思います。

<ドル円1時間足チャート 9時40分頃>

まず1つ目の考え方としては図中①の矢印の時間帯で79.70円のラインに近づいたときに、これまでと同様にサポートされて上昇するだろうと考えてロングするやり方があります。ただし、このブログでも日足の下降トレンドやポジションの偏り具合からロングは危険だと再三書きました通り、本来ならばこの選択肢は有りえません。しかしながら、このライン付近でロングする人が大勢いるのです。下図のOANDAの未決済ポジション状況を見てください。


図中の赤い線で囲んだ付近でロングポジションを構築した人が大勢いることが分かります。 この人たちがどのような考えでロングしたのか想像してみると、「ここまで下がったのだから少しは反発するだろう」という値ごろ感による安易な考え、「またこのラインでサポートされるだろう」という日足による分析不足、「ここまで下げたら介入するだろう」という根拠の無い予想、などが考えられます。このような相場状況でロングする人たちは、もちろんこのロングポジションで利益を上げられる可能性も十分ありますが、継続して利益を上げられない人たちです。

さて、2つ目のトレードの考え方としては図中②の矢印で79.70円のライン付近まで戻ったところをショートするやり方です。 私ならここで特に1分足を見るまでも無くショートしたと思います。なぜなら、昨日の相場は明らかに弱かったです。それまで何度か80円を試しては80円以上に定着することができずに、買い方が諦めたような投げが出ていたような感じでしたし、上がだめなら下を試そう、という感じで、とても上がりそうに無い相場です。

3つ目の考え方としては図中③の矢印で再度ライン付近に戻ったところを売るやり方もあると思います。昨日はNY市場では重要な指標が無かったので、純粋にラインが機能すると考えればこの③でも売る戦略はありだと思います。

少なくとも日足の下降トレンドライン(本日時点では80.50円付近)を上回るまではロングする環境ではありません。それと同時に79.40円付近にラインがあるのでこの付近でショートすべきではありません。上図のOANDAを見てください。79.50円より下でショートしている人も結構いますね。相場が下がっているので飛び乗ってショートする人がいるのです。しっかりサポート・レジスタンスを引いていればこのような位置でショートすべきではないというのが分かるはずです。

OANDAのポジション状況は市場のほんの一部に過ぎませんが、市場全体の縮図としてある程度参考になるし、みなさんもこのポジションを見ながら、他のトレーダーがどのような気持ちでポジションを持ったのかを考えてみてください。そして相場がどう動けば、他のトレーダーが苦しくなるのかが分かれば、逆の有利な立場に立てますね。


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11 件のコメント:

  1. こんにちは。rnchokeです、毎回ありがとうございます。
    79.40でショートしないというのはFXでのお話で、BOではいつものように売ってよいのでしょうか。
    それと、次回上の方は80.05、80.40まで待つという感じでしょうか。

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  2. rnchokeさん こんにちは。

    79.40円のラインを明確に割る前に、そのラインより少し上の位置でショートするのは戦略的に間違っている、ということです。これはFXでもバイナリーオプションでも同じです。
    そして、現在は79.70円のライン辺りをうろうろしてどっちつかずなので手を出さず、80.06円と79.40円のどちらかのラインにトライするまで待つのが良いかと思います。

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  3. お答え頂き、ありがとうございました。
    79.40円は、1時間足の直近安値だからポイントになるのか、それともずっと以前の日足などでラインが引かれていたのでしょうか。

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  4. 79.40円のラインはずっと前から引いていました。2月20日頃の1時間足を見てみてください。

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  5. 管理人さん、こんにちは。

    昨日の相場の見解、大変参考になります。
    未決済ポジションのデータ1つからでも、いろいろなことが読み取れるのですね。

    初心者の私にとっては、すごく勉強になります!

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  6. toshiさん こんにちは。

    昨日は見事なトレードでしたね。おめでとうございます!

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    1. ありがとうございます!

      このブログを読んで79.70円を意識していたからこその結果だと思います。

      私のようなど素人の質問にも真摯に対応して頂いて本当にありがとうございます。

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  7. こんにちは!
    すごく解りやすく説明して頂きありがとうございました!
    やっぱりこのブログが一番勉強になります!


    ところで、師匠はバイナリーの取引で、ポジション持った後 ずっとチャート見てる派ですか?
    それとも一旦その場を離れて後から確認する派ですか?
    くだらない質問ですいません(笑)

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    1. さくぞうさん こんにちは。

      いつもコメントありがとうございます。今度はシカゴIMMポジションについても記事で言及しますね。

      それと、私はエントリーしたらずっと見ています。ライン付近の動きは後でチャートを見るよりもライブで見たほうが良く分かるからです。肌で感じるというか。それによって自分が引いたラインが正しかったのか、あるいはそのラインが重要なのかそうでないのかを判断するためにも勉強になりますよ。

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  8. りょーかーいでーす!
    これからドキドキしながら見るようにします!

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  9. 管理人様、こんばんは♪

    シカゴIMM、OANDAについての記事、とても嬉しいです。
    そして、コメントの流れも含めてすごく勉強になります♪

    さくぞうさんへのご返信で言われているように、ライブでチャートを観察していると色々な事が見えてくるので大切な判断材料になる。と初心者の私でも今、感じています。
    レンジを設定?してみて、HighとLowで挟撃する戦法をたまにするのですが、どの辺りのラインを嫌っているか、どの辺りの滞在時間が長いかなど、その時点までの動きをしっかりと追っていないとラインを見誤る事が最近はよく分かってきました。

    どのサイトを参考にされているかを記事で取り上げていただいてありがとうございます♪
    シカゴIMMについては、さらに後の記事に書かれるとの事なので楽しみにしていますo(^_^★

    OANDAの未決済ポジションについて、投資家(売買する方々)の心理面を考えていくという考え方は書籍などでは見かけていましたが、実際に自分で生かせていませんでした。
    今回の記事でそれを生かしていくことの意味を少しでも分かる事ができました。

    「毎日の記事やコメントがとてもいい勉強になります。」
    それが今の私にある感想です。
    こうコメントできる機会もなかなか無いな~と思う位に良い情報を発信されていると思います。
    FXの先輩として、そして、ブログを書いたことのある1人の人間として、素直に尊敬しちゃいます(笑)

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